鍼灸おを学ぶ

普門堂提鍼(虚実判別棒)の使い方 2020.01.25

 普門堂の治療では提鍼は、虚実の判定、本治法で証の決定、患部の範囲の広さ、井、栄、兪、経、合の使い方、ウエーブの飛び方、治療点の確定、治療後の判定、など治療の初めから終わりまで大活躍します。

 

虚実判別棒(以下「提鍼」)は無くては普門堂の治療が成り立たないほどの重要な役割を担当しています。脈診術と共に提鍼は治療の根幹を形成しています。その提鍼について、何故 実の患部に反応するか? 何故、虚の患部に反応するか?を説明します。

 

 提鍼には片方に1粒の銅粒が付いています。もう片一方には4粒の亜鉛粒が付いています。1粒の銅粒は実の患部に反応して、沈脈を強く打つような反応を起こします。虚の患部に1粒の銅粒を当てると沈脈は弱く打ちます。

 

 4粒の亜鉛粒は虚の患部に当てて脈を診ると、脈が強く打ってきます。実の患部に4粒の亜鉛粒を当て、脈を診ると脈が弱く打ってきます。このように銅と亜鉛で虚実を的確に判断することが出来るのです。

 

 何故、このように銅1粒と亜鉛4粒で虚実の判定が出来るのか?これはイオン係数の違いが銅と亜鉛ではプラスとマイナスに別れている為です。銅はプラスのイオン係数を持っています。

 

 実の患部にプラスのイオン係数を持つ銅を当てると、過敏になっている患部が一時的に中和されて、身体が気持ちよく感じ脈が強くなるのです。それに反してマイナスのイオン係数を持つ4粒の亜鉛を当てると、実の過敏反応がますます過敏になる為、身体が不快感を覚え、脈は弱くなるのです。

 

 虚の患部にマイナスのイオン係数を持ち、さらに4粒で強化した亜鉛を当てると、弱っている患部が補われる事によって、脈を診ると強く打って来るのです。実のイオンを持つ銅を当てるとプラスイオンの負担が掛り、脈は弱くなります。

 

 体内には生体電流と言う1μ㌂クラスの弱い電流が頻繁に流れています。これを東洋医学では気の流れと言っています。身体の中で実反応のある患部はそこが過敏になっています。虚の反応がある患部は生体電流が滞っています。

 

 病気は生体電流(気の流れ)が過敏になっているのか、少なくなっているのか、によって実と虚の病気が現れるのです。その虚、実、の病状に対して、プラス(銅)、を当てるか、マイナス(4粒の亜鉛)当てるかで変化するのです。

 

 考えられないくらい弱い鉱物のイオン係数ですが、生体電流もまた考えられないくらい弱い電流なのです。それだからこそ、ちょうど釣り合いのとれた反応を起こして脈状に反応が現れるのです。

 

 脈状診の所でも肩凝りに提鍼を使う事を提案しましたが、体中何処でも病状がある所があれば、提鍼を当てそこが虚の病状なのか?実の病状なのか?脈を診ながら訓練してみて下さい。

 

 病を治すのは、患部が虚であるか?実であるか?をシッカリわきまえた上で、虚は知熱灸で補い、実は鍼で瀉す事によって、虚実の病変を無くすのが治療の主眼であります。その為に、提鍼が大活躍するのです。

 

 提鍼は普門堂に注文すれば¥1500(税金・送料込)で送って差し上げますが、自分で造ることも出来ます。(作り方は、『普門堂提鍼(虚実判別棒)の作り方』)

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