鍼灸おを学ぶ詳細｜丸亀市・高松市の鍼灸院は普門堂鍼灸院

東京から勉強に来た学生

　ある日、電話で当院の治療法を勉強したいという、学生からの電話があった。聞いてみると、2泊3日の予定で、まる３日間勉強したいという。

　そうか東京から来るのなら、泊まり込みで勉強しなくては・・・　　よいアイデアだと思い、快く了承した。

　１日８時間、３日で２４時間の勉強になる。これなら脈診、本治法、証の決定、子午治療、あたりまで進めるかもしれないと思った。

　費用は３日間で３万円頂くことにした。空いている部屋があるので本人が希望すれば、泊る事も出来る。食事はスタッフと同じものでよければ、それらの費用は無料だ。

　やがて東京から夜行バスに乗って、若者がやって来た。その日からすぐに勉強に入った。

　まず、彼に治療体験をしてもらう、当院の診察から治療終了までの流れを知ってもらい、だいたいの感じを会得してもらった。

　次に、一番肝心の提鍼とマグレバンを使った脈診から勉強が始まった。これが人によって個人差があり、すぐに理解できる人と、なかなか理解出来ない人がいる。

　彼は最初の１日目は朝から夜まで特訓しても、理解出来なかった。大丈夫、大丈夫、と励ましながら２日目に入った。

　２日目は朝からいきなり患者さんの脈を取ってもらい、分からないままに証を立ててもらった。そうしたらどうだ、あれだけ分からない、分からない、とあえいでいた彼が、間違ってはいたが、それなりに証を立てたではないか。

　何人かの患者さんの証を立てた。夕方には約70％の確率で、当たるようになってきた。脈診の合間には、スタッフが当院の学術を教え込んだ。

鍼灸学校の学生はまだ素人も同然です。そのような人が脈診での証決定をして、わずか2日目で7割の確率で当たるということは大変なことです。

　経絡治療の証を脈診で確実に判定することは、至難の業なのです。脈診20年といって、血の出るような修行をしてやっと、脈診で証を完全に当てる事が出来るようになります。

　経絡治療が鍼灸の本道だと分かっていても、それが普及しないのは、ここに問題があるのです。

　私も20年間、悩みに悩んだ末、提鍼とマグレバンの組み合わせを穴に当て、その脈を診ることによって、簡単に証の決定が出来るようになりました。

　
　3日目、朝から私が立てた証立てに従い、患者さんの了承を得てお灸の補助を体験してもらった。実体験が特に大切だ、目の前でどのような症状がどう変化してゆくのか、それによって学生も希望と自信が持てる。

　勉強熱心な学生で、自宅でも私の(鍼灸に学ぶ)を熱心に勉強してきていたので、
学問的な事は彼の質問によって次々と確認する事が出来た。

　3日間の勉強が終わった。一鶴という焼鳥屋で打ち上げをして、彼を高速バスターミナルから見送った。

　泊まり込みで勉強に来るのは、私にとっても初めての体験だった。どのような事になるか、この体験が非常に有効であれば、今後どんどん受け入れたい。

　それで分かった事は、ホームページに載っている、「鍼灸に学ぶ」を勉強しただけでは、本当の意味で、当院の治療にはつながっていなかった。

　当院のホームページに共感してぜひ勉強したいという人は、ドンドン勉強に来て頂きたい。スタッフの手を通して、本物の治療体験の中で文書には書かれていないチョッとした重要なコツが分かります。

　小さな、チョッとしたコツの積み重ねが全体を通した治療につながります。ホームページでは理解できない事が多くあると思いますので、ぜひ当院の実習に参加してください。スタッフ一同お待ちしています。