鍼灸おを学ぶ

鍼灸 ここが凄い 2013.03.19

鍼灸 ここが凄い

 

 鍼灸には大きな特徴がある。①身体のバランスを取る技術。②多くの症状を同時に治療する技術。③温熱と鍼だけの刺激 超自然療法。④補寫の技術。
⑤理論的に完成された技術。⑥鍼灸 ここが凄い 実例。

 

① 身体のバランスを取る技術

 

鍼灸では風邪引きの人に対しては、風邪に打ち勝つような強い身体にする治療をします。身体が強くなるとウイルスを追い出す作用も強くなり、結果として風邪引きが治ります。

 

ここでバランスという事が大きく関係してきます。肝臓、腎臓、膵臓、肺蔵、心臓、など全部が健全であれば病気はそうたやすく入ってきません。

 

ところがこの臓器の内、1つでも弱っている臓器があると、色々な病気にかかりやすくなります。

 

鍼灸には、どの臓器が弱っているか診断する、脈診という技術があります。それによってバランスの崩れを察知します。

 

例えば、肝臓が弱っていたとすると、肝臓を重点的に治療すると同時に肝臓を補佐する臓器も合わせて補い、内側から総合力を高めます。

 

皮膚表面には風邪のウイルスが浅く入っています。接触鍼と言いまして、鍼先を皮膚表面に滑らせます。ウイルスは鍼先のごくわずかな刺激で、その力が削減されます。

 

風邪のウイルスを内側の総合力で攻撃すると同時に、皮膚表面からは鍼先で、ウイルスを弱らせます。

 

 このように身体のバランスをとり体力を総合的に高め、表面からはウイルスを攻撃して、効果的に風邪引きを治します。

 

 このように身体全体のバランスを整えることによって、体力を向上させ、病気を克服する。これが本治法といって、治療の基本となっています。

 

② 多くの症状を同時に治療する技術。

 

 肩こり、腰痛、鼻づまり、口内炎、目の疲れ、膝の痛み、などの症状を同時に訴える患者さんがいます。

 

 これらの症状に対して検査や薬を処方するとなると、大変な手間と薬が必要となります。

 

 鍼灸ではこれらの症状を、何経の変動かを分別します。又、虚実といって、弱って出てきている症状か、過敏になって出てきている症状かを分別します。

 

 症状を分別して、その症状に合った、治療点が決まります。弱っている症状に対しては知熱灸をして補います。過敏になって痛む症状に対しては接触鍼で過敏症状を沈めます。

 

 上記の症状を分別してみますと

 

肩こり 膀胱経の変動、虚実同時、 下腿陽1-5Kに鍼をしてから知熱灸。

 

腰痛、膝の痛み、 肝経の変動、腰の痛みが膝の痛みと連動している為、
    腰痛を治せば膝の痛みは取れる。虚実同時、
         背5-1kに接触鍼をしてから知熱灸をする。

 

鼻づまり 膀胱経2行線の変動。虚。頭2-1K  知熱灸。

 

口内炎 胃経、大腸経、の変動。虚。奇経を使って、合谷―陥谷に知熱灸。

 

目の疲れ 肺の2行線の変動。虚。三間穴に知熱灸。

 

上記のように、総ての症状は分別して、虚実を確かめ、それに対応して、
治療をします。

 

これを標治法と言いまして、個々の症状を、個別に治療します。症状がいくら多くても対応できるところが、すごいところです。

 

③ 温熱と鍼だけの刺激 超自然療法

 

知熱灸は温熱刺激、接触鍼は皮膚表面の刺激、どちらも、ただの刺激です。この何でもない刺激が、経絡という穴を使うことにより、魔法のように自由自在に症状を取り除く事が出来るのです。

 

温熱と刺激ですから、それだけの効果はあまり長続きしません。なぜ治療すると治ってゆくのか?

 

本人の自然治癒能力を刺激しているのです。人間はみんな健康になろう、病気があったら治そう、として体の中で自然に治そうとする力が働いています。

 

病気にかかっても、そのままにしておく事で自然に治るのを待つ人はたくさんいます。その自然治癒能力を、後押しするのが鍼灸術です。

 

前にも書いたように、病気になると内臓のバランスが崩れています。そのままでは治ろうとする力を出し切れません。

 

鍼灸で一時的にバランスを取ってやると、自動的に加速度がつき、本人の自然治癒能力が100%発揮できるようになります。

 

ほんのわずかな温熱と刺激です。それもお風呂に入るとか、かゆいところを掻く、といった温熱や刺激とあまり変わらないのです。

 

超自然治療といっているのは、ごくごくありふれた刺激で治療しているということです。もし、間違った治療をしても副作用は少なくて済みます。

 

④ 補寫の技術

 

弱いところは知熱灸で補い、過敏になっているところは接触鍼で静めてやる。これが鍼灸の基本となっています。

 

そこで重要になる事は、患部が弱って出てきている症状か、過敏になって出てきている症状か、を明確に分別することです。

 

 皮膚表面の疾患を診るとき、弱いのか、過敏か、なかなか判別出来ないのです。これを判別しないと、知熱灸をしてよいのか、接触鍼をしてよいのか、治療が出来ません。

 

そこで、鍼灸術では提鍼という武器があります。この提鍼を患部に当て、脈診をすると、この患部が弱っているか、過敏になっているか、はっきりと脈に変化が出て来ます。

 

片手で提鍼を患部に当て、もう一方の手で脈を診ています。脈状が提鍼に反応して脈が変化します。

 

その脈の変化を指先で感知して、弱いのか、過敏かを察知しています。同じ痛みの患部でも、弱り、と過敏があり、見た目ではなかなか判別できません。

 

これを見分けられる方法があることが、鍼灸の特徴です。患部の状態にあった鍼灸をして、確実に治療する事が出来ます。

 

⑤ 理論的に完成された技術

 

鍼灸は2,500年前に早くも理論的に完成されていたのです。ただ、脈診を主体とした診断法でありました。

 

 脈診で5臓、六腑、の変動を見分けます。もちろん、望、聞、問、接、によって総合的に診断しますが、主体が脈診でありました。

 

 その脈診が非常に難しく、脈診20年といわれるくらい、脈診で診断できるまでには20年かかると言われてきました。

 

 それほど難しい診断法であった為、理論的に完成された技術であっても世間では取り入れられなかったのです。

 

 非常に鋭い感性を持った少数の名人が、かろうじて古典にある経絡術を駆使して患者さんを診ていました。

 

 そのお陰で、古典の経絡術は絶えることなく、2,500年も続いているのです。2,500年続くということは大変な事で、そこには真理があるからです。

 

 現代の方が古典の経絡術を無視して、安易な電気鍼に走る人や、中国鍼でブスブス刺す人が多くなっています。

 

 古典がしっかりした理論のもとに成り立っている事を,しっかり掴み、その上に自分なりの経絡術を発展させなければなりません。

 

 普門堂では、脈診、虚実、補寫、子午、経脈、絡脈、全身図、提鍼、など新たな部門を解明しています。

 

 古典の理論にのっとって、発展したもので、分かりにくい部分や、はっきり説明がなされていない部分を網羅したものであります。

 

 これによって脈診20年と言われた脈診も、2時間もあれば、なるほどと納得できるシステムが完成して、誰でも容易に古典の経絡術を習得する事が出来るようになりました。

 

⑥ 鍼灸 ここが凄い 実例

 

 私の孫娘で高校3年生になる学生が、突然夜中の2時頃、咳き込み始めました。そのうち治るだろうと様子を見ていましたが、30分しても収まりません。

 

 隣の部屋で寝ていた私も、咳がうるさくて眠る事が出来ません。このままでは一晩中寝かせてもらえないかもしれません。

 

 意を決して、鍼灸道具を持ち出し、治療する事にしました。本治法、標治法と順番を追って、治療方針を立てなければならないのですが、夜中の事とて、ポイントの虚実だけ確認して治療する事にしました。

 

 手の太淵穴(咳の特効穴)に提鍼を当て、実の反応があるのを確かめてから、左右の太淵穴に鍼先を20回ぐらい滑らせました。

 

 この治療、約5分の間に、咳はピタリと止まりました。実の反応も取れた事を提鍼で確認してから治療を終りました。

 

 朝起きるまで咳は止まったまま、孫も私も、ぐっすりと休む事が出来ました。咳といえども案外ひつこいものです。鍼灸治療を習得していれば、いとも簡単に対処できるのです。

 

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