鍼灸おを学ぶ

定年新入生 2013.12.05

定年新入生

 

 ある日、鍼灸を学びたいという、初老の紳士が千葉の方からやってきた。彼は、今年65歳で定年退職した。残りの人生を鍼灸師として人さまのお役に立ちたいという希望を持って、当院に鍼灸を学びに来た。

 

 聞くところによると彼は商社マンで、中国を拠点に世界中を飛び回っていたという。中国には20年ほど各地を転々としながら、貿易の仕事をしていた。

 

 東洋医学には熱心で、中医学の学校で鍼灸の講習会を6カ月受け、終了していた。太極拳は20年間休む事もなく続けていた。

 

 演武を見せてくれませんか、と言うと、快くみんなの前で、3つほどの演目を披露してくれた。流れるようなリズミカルな演技の中にも、メリハリの利いた素晴らしい演技であった。

 

 まだ、日本の鍼灸免許はとっていないが,鍼灸学校には受かっており、年が明ければ、入学する手はずになっていた。

 

 来院した翌日から、さっそく実習を開始した。ある程度、鍼灸の勉強をしていたのと、持ち前の感の良さで、脈診などはあっという間に習得した。

 

 全くの初めてなので、3日間の勉強中に、脈診と本治法が分かれば、それだけで十分な勉強になると思っていた。

 

 ところが最初の日から、脈診と本治法の理解が出来て、次の日からは、標治法に入らざるを得ないほど、理解力に優れていた。

 

 昼休みには、香川県名物のうどん店に案内した。地元で人気の店を毎日、食べ歩いた。うどんといっても、はやっている店は、独特のこだわりがあり、味も、作りも店の特徴があって、感心していた。

 

 2日目は、標治法に進み、難解な治療点の求め方、体表面の経と絡との流れ、手足と体幹の関連、病気と治療点の関係、など、かなり突っ込んだところまで勉強が進んだ。

 

 2日目の夜は皆で、鳥のモモ肉の、焼き鳥を食べに行った。全国的にも名の通った焼鳥である。みんなで乾杯をして、楽しく食事をした。

 

 3日目は土曜日で、朝から患者さんが次々と来て大忙し。彼にも横に待機してもらい、カルテの記入をお願いした。

 

 一人の患者さんには、3か所から9か所の症状があり、その症状に的確な治療点を見つけ出し、治療を行ないます。治療が終了すると症状一つ一つが、どうなったか聞き、症状が取れていることを確認してから終了します。

 

 この経過を彼に見てもらったところ、ぜひ継続してやりたいというので、今後は、ある程度まとまった日程で来てもらうことにした。

 

 彼は鋭い感覚と頭の良さがある。さすがに商社マンとして世界を飛び回り、何10億もの商取引をしていたのもうなずける。

 

 鍼灸学校を卒業するまでには夏休み、冬休みなどで、まとまった日程で勉強すれば、卒業する時には、一人前の鍼灸師としての実力が身につくかもしれない。

 

 鍼灸の実力を身につけ、商社マンのノウハウも鍼灸に活かし、千葉を拠点として、どのように発展させてくれるか楽しみである。

 

 

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