臨床例

50肩 症例2 2010.07.17

50肩 症例2

58歳、女性、初診19年8月1日

腕を抱えるようにして入ってきた。肩は6ヶ月くらい前から痛いなあと思っていたが特別病院へかかるほどのことでもなかった。

ところが、娘の出産で東京のほうに1ヶ月間、手伝いに行っていた。眠れなかったり、何かと気苦労が多く、疲れきって帰ってきた。

7月中ごろから急に夜中でもうづくような痛みと、腕の運動時にびくっと来るひどい痛みがくるようになった。自動車の運転もなかなか出来ない。やっとのことで来ることが出来た。

「鍼,灸は初めてで怖いのですが大丈夫ですかね」「大丈夫ですよ、うちの鍼は接触鍼といって刺さない鍼ですから、2歳の子供でも喜んで受けてくれますよ」というと安心したような顔になってベットに横になった。

普通、肩がいたい場合は肩に鍼をするところが多いのだが、当院では反対側の肩に治療をする。

車の修理でもブレーキが利かないといったら、タイヤについているブレーキドラムを修理するとは限らない。ブレーキペダルのところからタイヤのところまで調べて修理する。

50肩でも同じで、経絡という道筋を調べて、そのうちのどこが悪いかを調べてから治療に入る。

当院の治療では治療点がとんでもない遠くから治療するので、初めての患者さんはどうして痛いところを治療してくれないのですかと怪訝な顔をする人が多い。

しかし、治療効果は確実に出るので、帰りには納得して帰っている。

この患者さん痛い50肩のところは調べるだけ調べて、まったく治療はせずに他のところばかり治療するので、ずいぶん不機嫌な顔をしていた。

治療が終わってもあまり50肩の痛みが取れていない、先生まだ痛いんですけど、と不満そうな顔で訴える。こちらはその事にはお構いなく「次の予約をしてください。明日になったら50肩の痛みはかなり改善していますから心配しなくても良いですよ。」といって取り合わない。患者さんは不審そうな顔をしながら、予約をして帰っていった。

次回予約の日に、「どうですか肩の痛みは」と聞くと「先生びっくりするぐらい良くなっています、こんなに動くようになりました」といって腕を動かして見せた。

初回のときの不審そうな顔はどこえやら、すっかり鍼灸のフアンになってくれた。

50肩の特徴として、私の治療では、その場ですぐに痛みが取れるということはない、

翌日になってぐんと良くなることが多い。3回治療して帰るときに「もうこんなに腕を動かしても何ともないのですが、これで来なくても良いですか」と言う。「もう1回来て下さい、診察して何の反応もなくなっていたら治療しなくて帰ってもらうかもしれませんが、50肩の反応がきれいに取れているかどうか診察します」といって予約してもらった。

4回目、腕の動きには何の抵抗もなくスムーズに動く、しかし「肩の奥のほうで少し違和感が残っている」という。診察してみると1箇所だけ、弱い反応が出ているところがある。そこを治療した。その翌日、完全に違和感がなくなっていたと電話があった。

鍼灸治療

本治法 脾腎相克

標治法 右肩大腸経に実と虚の同時反応あり、左肩肺経に鍼をしてから知熱灸をする。

    右肩三焦経に実と虚の同時反応あり、左肩心包経に鍼をしてから知熱灸をする。

    右肩小腸経に実と虚の同時反応あり、左肩心経に鍼をしてから知熱灸をする。

    右肩肺経に実と虚の同時反応あり、左肩大腸経に鍼をしてから知熱灸をする。

だいたいこのような治療を4回して、完治した。

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