臨床例

坐骨神経痛 2010.03.23

原因

 

若い頃にぎっくり腰をした後遺症が、10年ぐらい経って出てきている場合が多い、古い病気なのだがしっかりと残っている。肉類などの脂っこい食べ物を腹いっぱい食べると内臓が疲れます。その疲れが背骨のコリとなって現れます。昔ぎっくり腰を起こした場所と同じところの上に凝りが重なって出来ると、いつでも坐骨神経痛の痛みが出る状態となります。引き金は、風邪引きです。風邪を引くと体調が目覚しく低下します。この時、背骨のコリが原因で神経に炎症を起こすのです。神経に炎症が起きると、神経の経路に沿って足先まで、自発痛といって、動かなくても痛いし、動くとなお痛い状態になります。

 

家庭での治療

 

初めのうちは風邪引きもありますので、安静にして、風呂も入らないようにします。食べ過ぎ、間食、夜食、酒類、冷たいものは風邪引きを長引かせます。胃腸の状態をよい方向に保つことは風邪引きを早く治せます。

 

風邪引きが治ると、背骨の炎症が治まってきます。動かなくても痛い状態はだんだんなくなってきます。

 

動くと痛い状態は長引きます。基本的には肉類などの脂っこいものは止め、過食、間食、夜食、アルコールに注意すること、野菜、海草、小魚、玄米食などの粗食をする生活をしていると徐々によくなってきます。

 

基本的には、日常の生活で肉類など脂物の取りすぎ、過食、間食、夜食、酒類などの取りすぎに注意すること、運動は散歩、ジョキング、ヨガ、太極拳などなんでもよいですが続けて行うことです。

 

食生活を正しくすると内臓が健康になります。内蔵の健康は総ての病気に対して効果があります。また病気になりにくい身体になります。運動は骨格のバランスを調整すると共に、体力、免疫力をつけ、内臓の働きがよくなります。

 

鍼灸治療

 

まず風邪引きの治療をします。風邪引きを早く治療することによって神経の炎症状態がなくなります。この治療によって動かなくても痛いのは収まります。

背骨のコリがある場所「神経が炎症を起こしているところ」に鍼灸をします。この場合、右の坐骨神経痛の場合には、左の背骨の際にあるコリを鍼と灸で取り除くのがポイントです。

 

痛みのあるところを、足の上側、横側、後ろ側、に分けます。上側の痛みに対しては胸椎6番から9番までの背骨のコリが原因です。横側の痛みに対しては胸椎4番と5番の背骨のコリが原因です。後ろ側の痛みに対しては患部と反対側の膝の裏にある、委中、委陽穴が治療点となります。


00さん 女性 52歳 初診  平成16年12月22日

 

右足全体が痛いが特に大腿の前部に痛みがある、、痺れる 股関節の動きが悪く、疲れてくるとだんだん足の動きが悪くなりビッコを引いてやっと歩くようになる。

 

鍼灸治療 1回目

 

本治法

 

脾虚肝実 脾経,心包経を補い、肝経の太衝穴に鍼をして瀉す。この人の場合、肝経が異常に緊張しておりその緊張を緩めてやる鍼をする。

 

標治法

 

背中の胸椎6,7、8,9、番の左側にある圧痛、硬結に接触鍼をしてから、知熱灸をしてゆるめた。

 

経過

 

この治療の後、右足の動きはかなり改善されたので患者はとても喜んだ2回目 本治法はその時の証に合わせて施術する。

 

漂治法

 

今日は上側の痛みよりも横側の痛みを強く感じると言うので胸椎5,6番の左側にある圧痛、硬結に接触鍼をしてから知熱灸をした。

 

経過

 

この治療によって横側の痛みは取れた。

 

3回目

 

漂治法

 

今日は右臀部から後ろ側にかけて痛みを感じるという。左足の膝間接、後ろ側にある委中穴、と委陽穴、近辺の硬結、圧痛に対して接触鍼をしたあとで、知熱灸をした。

 

経過

 

この治療によって臀部と後ろ側の痛みはとれた。全経過総ての痛みがなくなり、どこにも異常がありませんというまで8回の治療

 

 

坐骨神経痛2

 

腰から足にかけて痛みが走るのが坐骨神経痛である。これにも種類があって、臀部から足の後側を通り、ふくらはぎまで痛みのある人。股関節の前から膝の上方を通ってむこうずねから、足首のほうが痛む人。腰から大腿部の横の線が痛い人など、人によって様々の形があります。

 その痛みの部位によって治療点はすべて違ってきます。今回は臀部から足の後側を通りふくらはぎから足首まで痛む人の臨床例を記してみます。

 

 

臨床例

 

3日前に東京から帰ってきた美容師、32歳、女性。

すごくハードな仕事がつづく美容院で、店員は次々と故障して辞めてゆく。店長も従業員も疲れているのに、オーナーは次ぎ次とお客を取りまくるので休む間も無い。

5月にぎっくり腰になり、だんだん悪化して、6月に病院で検査してみると坐骨神経痛ですといわれた。とうとう7月から我慢できなくなり店を休んでいた。3ヶ月仕事を休んで病院や整体、接骨院に通ったのだが一向によくならない、困り果てて仕事を辞め、田舎へ戻ってきたという。

症状 右坐骨神経痛 右臀部から大腿後側を通り、下腿のふくらはぎまで痛い。

立っていると我慢できないぐらい痛くなる。そのため美容師という職業がとても出来ない状態になっていた。座っていて立ち上がるときも痛い。

治療を始めて4回目でほとんどよくなった。「完全に治ったらはじめになにをしたい」と聞いたら、「今度こそ痩せるための運動をしたい」という。現在85Kぐらいある。

「運動の中にも痩せる運動と、肥る運動があるよ、相撲などは肥る運動で、マラソンなどは痩せる運動だよ」「マラソンなどは脳の中で痩せないと身体が持たないという指令を出すため、どんどん痩せるのです」「歩くのはどうですか」「歩くのは肥るのと痩せる方向に行く中間です。しかし、早歩きは痩せる部類に入りますが、30分以上毎日歩くことが大切です。」と答えておいた。

その後治療に来て、合計5回の治療で完治した。治療内容は下記の状態です。

 

 

診察

9月25日初診

治療 肝実といって肝臓系統の線(経絡)が異常に興奮しており、そのため病的反応が出ていた。

   本治法 脾腎相克 経金穴を使い右商丘、間使、左復溜、経渠に知熱灸で補う。 

右豊隆、外関、左飛陽、偏歴、から邪の処理をする。

肝経の太衝穴に接触鍼

   標治法 * 背中の胸椎8番~9番の左脊際に接触鍼をして実の反応が取れたのを確認してから、その上を知熱灸して補う。

     背中の胸椎6番と7番の中心点とその左横3センチまで接触鍼、実の反応が取れたのを確認してから、その上に知熱灸をして補う。

     風邪を引いている反応があったので、太椎穴に知熱灸をすえる。

  標治法は反応を診ながらそのつど穴を変更しながら、10月5日までの間に5回治療した。すべての症状が完全に消失したのを確認して、この日で完治とした。

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