臨床例

ぎっくり腰 2010.03.23

原因

 

ぎっくり腰は神経の炎症

 

ぎっくり腰は神経が炎症を起こした状態です。風邪引きによって肩から背中にかけての背骨の上にある神経が炎症をおこしているのです。肩から背中、腰にかけて脊柱起立筋という一番長い筋肉が通っているのですが、肩や背中で神経が炎症を起こすと動作時に引っ張られて、腰が痛くなります。

 

犯されている神経の部位によって痛みが変る。肩の神経(胸椎1,2,3,4,5、)が犯されると、咳をしても痛い、後ろへそらすことが出来ないので、腰が伸びない前かがみで歩くような格好になります。上向きに寝ると腰を持ち上げる時に痛みが走る。背中の神経(胸椎6,7,8,9、)が犯されると、おじぎをする姿勢で痛みが走る。寝返りが出来ない。身体を左右にひねると痛みが出る。立ち座りの動作時に痛みます。

 

素人が自分で治す方法

 

風邪を引いていることが多いので、風呂に入るのは辞めましょう(3日ほど)。風邪引きの治療は胃に負担を掛けないことが一番です。間食は絶対に辞めて、3度の食事は肉や油濃い食べ物は食べないようにします。このようにして規則正しい生活をすると風邪は速く治ります。ぎっくり腰の方は、痛いときは無理をしない、思い切って会社を休み安静にして、ゆっくりしてください。腰にさらしを巻いたり、または、ベルトを締めて腰を安定させます。1週間から2週間ほどで風邪引きが治ると共に痛みも自然に良くなります。このように自然に治すぎっくり腰のほうが、後がすっきりと良くなります。

 

ぎっくり腰なのにどうして風邪引きを治す事が大切か始めに書いてあるように、風邪のウイルスによって神経が犯され炎症を起こしているのです。ウイルスがなくならない限り何時までも炎症は続くのです。風邪引きが治るとウイルスも無くなり神経の炎症を起こす原因が無くなるのです。こうなると、人間には自然治癒能力が備わっていますからどんどん炎症を治す方向にむかって治癒してゆくのです。

 

鍼灸治療は最も効率よくぎっくり腰を治す

 

鍼灸には本治法といって風邪引きの種類によって、その風邪引きにあった治療法があります。身体がこの風邪引きにはこのような治療をして欲しいという信号を発信しているのです。その信号を脈診腹診、問診という方法で、察知します。そして身体に合った治療すると見事に治るのです。また、標治法といって、ぎっくり腰を治療するにも何処をどのように治療したらよいかも脈診で探します。腰が痛いのに肩や背中の神経炎症が原因だと決定できるのも東洋医学の特徴なのです。原因の場所がわかりますと、もう治療は簡単です。鍼や灸をして神経の炎症を治すのです。

 

鍼や灸でなぜ身体の治療が出来るのでしょうか

 

鍼灸はただの刺激です、化学薬品も何も使っていません。鍼と灸という刺激をどのように使うかによって治療効果があがるのです。病気になると必ず身体のバランスが崩れています。バランスが崩れているから病気になってるのです。ヨットを走らせる時、潮の流れ、風向き、帆の張り具合、体重の掛け方、舵の取り方などを考えてバランスを取ってやると、ヨットは白波を蹴立ててどんどん前進します。しかしどれ一つが悪くてもヨットは前に向かって進みません。これと同じで、病気の時は何処かのバランスが崩れて身体が健康に向かって効率良く前進することが出来なくなった状態なのです。そのバランスの崩れを見つけ出してバランスを取ってやるのが鍼灸の役目なのです。バランスが取れると身体は健康に向かって自然治癒能力を100%発揮します。本人の力で病気を治すと、薬で外から治すのと違って、根本から健康になるのです。

 

治験例  問診

患者55歳 男性 10日ぐらい前から腰が痛いなあと思っていた。昨日になって急に痛みがひどくなり、整形外科に行って診て貰ったが、余り変化が無い。以前ここの治療院で治してもらったのできました。体重95kg、身長167cm  丸々と肥えている。歩くのにも痛そうでゆっくりと歩いてきた。寝台の上に仰臥するのに大変な痛みがあった。

 

診察

 

左側の腰痛で、前屈、寝返り、右側屈,で痛む。風邪引きの症状あり。肝実。胆経の実もあった。

 

治療

 

本治法

 

男性ですから左から脾経(商丘)、心包経(間史)右から腎経(復溜)、肺経(経渠)に知熱灸で3壮づつ補った。陽経に邪が認められたので、左から胃経(豊隆),三焦経(外関)、右から膀胱経(飛陽)、大腸経(偏歴)に接触鍼をして邪を取り除いた。本治法の治療は風邪引きを治します。

 

標治法

 

*肝実に対して、右太衝穴に接触鍼をして肝実を取り除く。

 

*背中の胸椎6,7,8,9、番、脊椎の右きわにあるしこりに対して接触鍼をして取り除き、その後、知熱灸をした。この治療は前屈のときの痛みを取ります。

 

*背中の胸椎4、5、番の高さで脊椎の右側20センチくらいのところにある天宗穴近辺のしこりに対して接触鍼をしてコリを取り除き、その後、知熱灸をした。この治療は右側屈で左の腰が痛むのを取り除く効果があります。

 

*太椎と胸椎1,2,3、に知熱灸をした。これは標治法として風邪引きを治すこうかがあります。

 

経過

 

この治療をすると、前屈、右側屈、寝返り、の痛みが消失する。ゆっくりでも歩ける程度のぎっくり腰の場合、平均すると2回の治療で完治しています。歩けなくて往診を頼むほどのぎっくり腰でも、5回も治療すれば完治します。

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