臨床例

交通事故後の腰痛 2022.06.07

臨床例 女性 48歳 交通事故後の腰痛

 

症状

 1年3カ月前に交通事故を起こした。その後から酷い腰痛に悩まされるようになった。病院やあらゆる所に治療に行ったが良くならなかった。寝ていても腰の両側が痛い。

 

 座って居ても、立ち座りの動作でも腰の中央が痛くなる。痛みのため鎮痛剤は欠かせない。睡眠障害も加わり、睡眠剤も服用。その上、酷い肩こりも加わり、肩が痛いほど凝り固まっている。

 

診察

 上向きに寝ていても、腰の両側が痛んでいると言うので、腰の両側に鍉鍼を当て調べると、実と虚の反応が出ている。腰の3L上に、縦の線で痛みがあった。

こんな時には、普門堂鍼灸院では治療点を背中に取っている。

 

 背中の3Lラインを提鍼で検査すると、実と虚の反応が出ている。そこで手背のどの番地に反応があるか調べてみると、手背3-2Lに反応があった。そこから背中に飛び治療点は背3-2Lとなった。

 

 次に、座って居ても立ち座りでも、腰の中央が痛むと言うのに対して、この症例はかなり多い症例なので、定番穴として背1-5Lを使っている。背1-5Lに提鍼を当て検査すると実と虚の反応があったのでこの穴を治療点とした。

 

治療

 上記の取穴部位に印を付け治療すると腰痛の約7割は良くなったがまだ3割ほどの痛みが残っていると言う。そこでどの辺りが痛いかを指さしてもらうと、腰の3-3K辺りを指さしてここが痛いと言う。

 

 手背の3-3Kを調べてみると虚の反応があった。そこから上腕に飛び、上腕と腰とを比較すると上腕の方に虚が強かった。そこで治療点は上腕陽の3-3Kを治療点として、知熱灸で補ったところ、腰の痛みは完全に良くなった。

 

 週に1回の治療をするように勧めて、今回の治療は終了した。

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