臨床例

複数の疾患をもつ患者さん(実際の臨床例) 2020.07.09

 普通の臨床例では病症が8~15ぐらいある。今回は症状が8つある患者さんの治験例について、当院で実際にやっている治療法を記してみた。ホームページにアップしている臨床例は分かり易く、一つの症状ごとに小分けして解説しているが、実際には下記のように多くの治療を一度にしている。

 

症状

1、      頭が覚醒している。

2、      頭の頭重感。

3、      食べても体重が落ちる。

4、      甘い物が好きになった。味覚が違った。

5、      首筋のコリ、肩凝り、首コリ。

6、      耳のふさがり感。

7、      目の疲れ。

8、      鼻づまり。

 

本治法: 脾腎相克の変証 脾経1、腎経1、心包経、肺経2、を愈土穴で補う。

 

標治法

1、      頭が覚醒している。これは頭の弱りが有り、それに反抗して脳が血流を多く要望して頭が冴えている状態と診た。

  腎経1の子午関係にある手の拇指陽(大腸経)5-1Kに虚の反応あり、そこから頭に飛んで頭5₋1Kを補うお灸をする。

  脾経1の子午関係にある手の薬指陽(三焦経1)1-2Lに虚の反応あり、そこから頭に飛んで頭1-2Lを補うお灸をする。

2、      頭の頭重感 これは実反応に対して頭が反応していると診た。肝経陰は脾経1を相克する経絡であるから、足の肝経陰を診ると中封穴に実の反応があった。そこで中封穴に接触鍼をして瀉法をした。

3、      食べても体重が落ちる。 これは胃経の弱りが有り栄養が充分に吸収されない状態にあると診た。脾経1に対して胃経は虚であるから、胃経を提鍼で診ると、胃経5-4Lに虚の反応があり、そこから下腿陽5-4L(足3里)に飛び、そこを治療点としてお灸で補った。

4、      甘い物が好きになった、味覚が違った。 これは心包経の変動と診た。手の心包経を提鍼で虚の反応を探すと、手中指内端に虚の反応があった。そこを、お灸をして補った。

5、      首筋のコリ、肩凝り、首のコリ 首筋のコリは腎経の虚と診て腎経1(足小指内側)を探すと腎経1の1-1Kに虚の反応があり、そこから下腿陰1-1K(陰谷1)に飛び、そこを治療点として補った。

肩凝りは、肝経陰の子午関係にある小腸経も実の反応があり、手小指陽を提鍼で探すと手小指陽3-1Lに実と虚の反応があり、そこから背の3-1Lに飛び、そこを治療点として接触鍼とお灸で対処した。

首のコリには、腎経1の虚に対して、膀胱経1が実であるから、足小指陽を提鍼で探すと5-1Lに実と虚の反応があった。そこから下腿陽に飛び、下腿陽5-1Lを治療点として、鍼と灸で対処した。

6、      耳のふさがり感 深谷伊三郎が耳の疾患に対して然谷穴を盛んに使っていた。確かに然谷穴はよく効くので提鍼で反応を診ると足裏、脾経1の3-4K(然谷穴1)に虚の反応があったのでそこを治療点としてお灸で補った。

7、      目の疲れ1 これは顔面と頭は表裏の関係にあり、頭の5₋1Kの補いは顔面額の弱りに効く、目の疲れは額の弱りと診て、頭5-1Kを補った。

目の疲れ2 もうひとつ目の疲れに対して手掌の肺経を補う。本治法では肺経2が虚であるから、手の示指陰の虚を探した。手掌4-3Kに虚の反応があったのでそこを治療点としてお灸で補った。

8、鼻づまり これは、鼻水、鼻づまりなどの特効穴として頭1-2Lが治療点である。脾経1の子午関係にある三焦経1(手薬指陽)の1-2Lに虚の反応があり、そこから頭に飛んで頭1-2Lが治療点となった。お灸で補う。

 

当院で実際に行っている治療を参考例として書いてみた。

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