臨床例

おたふく風邪 2017.08.21

おたふく風邪 丸亀店 高松店

 

 臨床例 男性 12歳 おたふく風邪
 
 電話が掛ってきて、おたふく風邪は治りますかと言ってきた。ハイ!おたふく風邪も風邪引きですから、普通の風邪引きと同じ治療となります。ただ、使うツボは少し違いますが、良く治りますよ。と言って返事をした。

 

 30分後にお母さんに連れられた少年が、顎を膨らませて、真っ赤な顔をして現れた。熱も38,5度あるという。頭がボーっとして痛いという。早速寝台の上に寝かせて診察を始めた。

 

 夏休みなので明日から埼玉の方に家族で旅行に行くことになっており、もうチケットも購入済みである。何とか今日中に治りませんかねと言う。たぶん治療が終わると熱も下がるし、頭の痛みも無くなり、顎のふくらみも少しは凹みますよと言った。

 

診察

 

 普通の風邪引きと同じく、経金穴を使う肺肝相克であった。おたふく風邪は耳の下の耳下腺に風邪の菌が入り、そこに炎症が起きているのである。この耳下腺の名灸穴として深谷伊三郎氏は足の然谷穴を上げている。

 

 早速、然谷穴に指を当て、くりくりと圧痛を探していると、痛いと言って飛び上るほど足をひっこめた。酷い圧痛が両方の然谷穴に出ている。脈も浮いて、沈脈が弱い、典型的な風の症状だ。

 

 然谷穴は耳の中耳炎、耳垂れ、耳の痛み、耳鳴り、耳のふさがり、など耳に関するときは、然谷穴を探ってみると良い。ここに圧痛と虚の反応があるときには使ってみる事だ。結構よく利くので当院では重宝してよく使っている。

 

 夏の冷房で足が冷え、そのまま寝込んでしまうと、風邪の菌が耳下腺の中に入り込み、炎症を起こしておたふく風邪となる。聞いてみると、冷房は18度にして寝ているというではないか、これではいくら健康な少年でも風邪を引いてしまう。お母さんに冷房の温度はもう少しあげるように注意しておいた。

 

治療

 

 本治法は肺肝相克の経金穴を使い、男の子であるから、左から商丘、列欠。
右から中封、照海を取穴して知熱灸を4壮ずつ据えた。陽経から邪の処理をして,浮脈を収めた。風邪引きの治療には絶対に本治法は欠かせない。驚くほどよく効くから試してください。

 

 標治法として然谷穴に印を付け、虚の反応であるから、知熱灸を据えた。初め5壮ずつ据えたが、反応が取れない。そこで反応が取れるまで多壮灸に切り替えてしばらく知熱灸をした。

 

 この治療が終わった時には熱も下がり、頭の痛みも無くなった。喉に提鍼を当て、虚の反応を検査してみると無くなっている。どうですか喉の感じは?
アレ!! ずいぶん凹んでいるみたい。喉の痛さも無くなっている。

 

 赤かった顔色も普通に近い状態になった。然谷穴に印を付け、明日の旅行に行った先で、ここにせんねん灸を据えるように指示して治療を終わった。

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