臨床例

顔面の引きつり 2017.07.03

 

 

顔面の引きつり  丸亀店 高松店

 

臨床例 女性 65歳 顔面の引きつり

 

 20年も前から顔面が引きつっており、何処の病院や治療院へ行っても治らない。あきらめかけていた頃、息子が顔面麻痺の治療を短期間で完治した鍼灸治療院があるから行かないかと言われてやって来た。

 

診察

 

 左顔面がかなりきつく、不定期的に引きつっている。この引きつりが20年も続いていたのは、さぞかし大変なことだと思った。左顔面に提鍼を当て、虚実の検査をしてみた。

 

 実と虚の反応がはっきりと出ている。経絡的には胃経の線にそって出ていた。
このことから胃経の経絡の中で実の反応が最も現れている場所を見つけて、鍼灸の施術をすると良くなることが分かった。

 

 比較的簡単な症例だと思われるのに、20年もの間、どうして完治できなかったのだろうと疑問に思った。しかし、考えてみると当院で作っている全身マップ図は何処にもない。その為、胃経の病変だと分かっても、治療点は見つからないのである。

 

 胃経であるから、左の足示指に提鍼を当ててみると、実と虚の反応が出ている。その中でも、左足背4-1Kが強かった。そこからウエーブで右背4-1Kに飛び、治療点は右背4-1Kとなった。

 

治療

 

 普通、胃経の治療をする時は、実の反応だけがあり、接触鍼だけで終わることが多いのだが、今回は虚の反応もある。これは20年の間、あらゆる治療をしてきた経歴の中で、慢性化したものと思われる。

 

 右背4-1Kに印をつけ、接触鍼をして実の反応を取り除いた。その後、残っている虚の反応に対して、虚の反応が無くなるまで知熱灸を据えた。

 

 治療後、左顔面に提鍼を当て、実と虚の反応がどうなったか検査してみると、すっかり無くなっている。起き上がらせて顔面の引きつり具合はどうですか?と聞いてみた。

 

 しばらく外を見たり、顔を触ったりしていたが、引きつりは起きてこない。まだ、信用できないのか、肩や首を動かしていた。その内、やっと良くなっている事に気が付いたのだろう。にっこり笑って、両手の親指を立てて、グー!!
OKだと言って喜んだ。この患者さん3回の治療で完治している。

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