臨床例詳細｜丸亀市・高松市の鍼灸院は普門堂鍼灸院

耳鳴り

香川県丸亀市普門堂鍼灸院

　患者、男性、58歳。

　
　10年前から耳鳴りがあり、今も続いている。昨年、耳鳴りが突然大きくなり、悩んでいたところ、脳梗塞を発症した。

　今は脳梗塞も収まっているが、2週間前から耳鳴りが大きくなってきた。この前、脳梗塞を起こした時と同じ大きさだ。

　お医者さんに行って、耳鳴りの事を話したが、そうですか、と言ったきり何の手当てもしてくれない。

　これは自分で何とかしなくてはならない。ネットで必死に探して、やっとここを見付けました。鍼灸は初めてで、怖いのですが、治るのでしたら何でもやってみようと思っています。

　当院の鍼灸は怖くないですよ。鍼は刺さないで、鍼先を皮膚の表面に当て，撫でるだけですから。お灸も知熱灸と言って、皮膚から2センチくらい離して温めるだけです。

　熱くなったらハイと返事をしてもらい、次に移ります。火傷もしないし、2歳の子供でも平気で治療を受けます。

　そのほかに何か症状はありますか？　沢山あります。糖尿病、尿管結石、脳梗塞後遺症、便秘、眠れない、イライラ感、勃起不能、2年前、事故で右足首ねん挫の後遺症で今も腫れぼったい。

　薬は5種類を毎日飲んでいる為か、身体がダルク、頭もボーっとしている。耳鳴りはすごく大きな音で、キ―ンと鳴っている。気がおかしくなりそうで、うつ病になるのではないかと思う。

　初診でこれだけの症状を聞いた時、少し心配した。脳梗塞の前兆が耳鳴だった事が気になる。少しでも間違った治療は出来ない。診察には充分気をつけた。

　治療方針

　１、まず耳鳴りを沈めて、イライラ感を取り除く。
　２、次に不眠を解消して、良く寝てもらい、体力を回復させる。
　３、初期症状が少し安定してきたら、薬をなるべく止めてもらう。
　４、今は運動をしていないようだが、散歩もはじめてもらう。
　５、ミネラルを中心とした、サプリメントを取ってもらう。
　６、最終的には、健康な中年男性に復帰することを目標にする。

２回目

　耳鳴りがすこし小さくなり、イライラ感が取れた。睡眠薬を飲んでいるので、不眠ではなくなった。この前よりは、ずいぶん身体が楽になりました。

４回目

　耳鳴、昨夜は８０%くらい鳴っていたが、今日は３０%くらいになっている。イライラ、不眠が解消され、動作が機敏になっている。

　５回目

　耳鳴３０%くらいになり、以前の低い耳鳴と同じくらいになった。これくらいの耳鳴りなら、１０年間もなっているので気にならない。

仕事が忙しいから、また耳鳴りが酷くなった時に来ます。

　この５回の治療で一方的に中断した。当院としては後、３０%ある耳鳴りも完全に取り除いた治療をしたかった、身体も健康体になってもらいたかった、残念だ。

　専門的な臨床記録

本治法

　
脾腎相克　経金穴を使い、左から商丘、間使、　右から霊道、復溜に知熱灸。

標治法
手背３－５Ｋに鍼と灸をする。耳鳴りの特効穴。

照会、然谷、　腎経は耳を司っており、腎経を強める事で耳全体がしっかりし
てくる。知熱灸

その他、　足三里Ｌ，背３-１Ｋ，腰１-２Ｌ、三陰交、に知熱灸をした。

鍼灸治療、　手拇指内端、大衝、邪の処理、に接触鍼をした。