臨床例

便秘のメカニズム 2017.05.29

 

便秘のメカニズム

 

 便秘は総合的な身体の変調が関係しており、何処のツボに施術すれば治るというものではないと思っていた。ところが最近、心包経にある実の変動に対して、心包経とはシーソー関係にある小腸経を補うと良いことが分かった。

 

 心包経の実を直接、鍼で弱める事は 身体にとって悪いので、心包経とはシーソー関係にある相方(小腸経)を、灸で補うことによって心包経の実を鎮めるのだ。

 

臨床例  女性 52歳 慢性の便秘

 

 今回の臨症例では、手の心包経がどの経絡よりも強い実の反応が出ていた。そこでシーソー関係にある、相方の手背小腸を診ると虚の反応がとても強い。小腸経1-1Lに虚の反応があり、そこからウエーブで背中に飛び、背1-1Lを治療点とした。

 

治療

 

 

 背1-1Lに知熱灸をして補った。その後、手の中指心包経の実がどうなっているかを検査すると、両側の示指と薬指よりも虚になっていた。拇指内側と小指内側よりは実であった。この結果を見ると極端なシーソーではないが、中間までのバランスを取る作用が生まれていた。

 

 とりあえず便秘の人にこのバランスのとり方で治療してみると翌日から便秘が解消した。この治療を3~4回繰り返すと、よりスムーズに便が出るようになった。

 

 これから考えられる便秘のメカニズムは心包経という、お腹の経絡が実になっており、大腸の動きが悪くなっていたものと思われる。それに対して小腸経を補うと、中間までのバランスが取れることが分かった。

 

 この虚、実、のバランスを取る手法は最近開発(平成29年4月)されたもので、手足指(同側)の陰経と、陽経のバランスを取る特定の経絡がある事が分かった。ほとんどは実の経と、虚の経の組み合わせになっている。

 

 最近この手法を使って3例ほど、便秘の症例を治療してみたが、今のところすべて成功している。証は肺肝相克で心包経が実になっている時の便秘に効果がある。

 

 まだ、臨床例数が少ないので、すべての便秘に効果があるとは思えない。ただ、食べ過ぎがある人の便秘は、心包経の実が多いので、この系統の便秘に対しては有効だと思っている。

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