臨床例

無気力と甲状腺機能低下 2017.04.24


無気力と甲状腺機能低下

 


臨床例  男性 13歳 

 

 体が疲れて、やる気が全く起きない。学校へは何とか頑張って行っているが、勉強中も机にもたれていなければダルクて仕方がない。病院では起立性機能障害と言われている。学校の先生もそのことを知っているから、ダラダラしていても文句は言わない。

 

 朝から体がダルクて、起き上がるのにも一苦労する。診察台に上がって上向きに寝てもらっても、ぐったりとしている。子供にしては全く覇気のない、病人のような感じだ。

 

 


診察

 

 
  甲状腺ホルモンが低下すると、体がダルクなったり、やる気が無くなり、うつ状態になることもある。この状態は甲状腺機能低下ではないかと推察した。さっそく提鍼で、喉仏の下を検査してみると虚の反応が鮮明に出ていた。さらに喉仏の横を縦にさすって検査すると、副甲状腺も同時に低下していた。

 

 甲状腺機能低下でホルモンの出が悪くなると、子供でも大人でも、体がダルクなり、やる気もなくなってくる。最近このような患者さんがとても増えている。

 


 鍼灸治療では甲状腺機能低下に対して、効果的な治療点を持っている。その治療点は、下腿陽4-1K、と下腿陽3-1L、の2か所だ。治療は右下腿陽4-1Kを取穴したら、反対側では左下腿陽3-1L、を取穴する。必ず左右に振り分けて取穴するのがコツだ。

 


 
治療

 

 


 この患者さんの場合は左下腿陽4-1K、と右下腿陽3-1L、に治療点を取った。治療後、起き上がらせてみて、体のだるい感じはどうですかと聞いてみた。

 


「まだ、ダルサが取れていない」「身体の疲れも残っている」ということであった。

 

 もう一度、左下腿陽4-1K、右下腿陽3-1Lの反応を調べてみると、虚の反応がしっかり残っていた。虚の反応が強い場合は、お灸をして補っていても、すぐに反応が戻ることもあるのだ。この場合は多壮灸と言って、虚の反応が取れるまで何回でも知熱灸を据える。

 


 この患者さんの場合、その後、5壮ずつ追加した。これで起き上がってもらい、「どうですか身体の具合は?」「あっ、もうダルサが無くなっている」「身体の疲れている感じも無くなった」と言って喜んだ。

 

 甲状腺機能低下の場合、甲状腺ホルモンが出てくる治療をすると、その場で症状が改善される。そこがホルモン系の不思議な働きである。週1回の治療で、もう5回ばかり治療しているが、最近は元気で学校に通っている。

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