臨床例詳細｜丸亀市・高松市の鍼灸院は普門堂鍼灸院

夜中に疼く、５０肩

　５０代の女性、もう６カ月も前から左肩の痛みが激しく、夜中にうずいて寝られない。病院、接骨院、カイロ等、色々回ってみたがどうしても治らない。ネットで調べてやってきた。

　この左５０肩にはホトホト困っているという表情をしている。なるほど、腕を持ち上げるにも、後ろへ回すにも、ほんの少ししか動かせない。これは肩関節の拘縮が進んでいることを示している。拘縮というのは肩の関節が、骨のように固まって動きが悪くなってくるものです。

　これでは髪を洗うにも、後ろで紐を結ぶのも、出来ない。腕が動かないということは不便なものだ。その上、夜中に痺れ、疼痛、が襲ってくる。シップを張って寝るのだが、あまり効いている感じがしない。そのうえ、痛みが襲ってくるのでよく眠れない。

　診察

　何処が悪くてこのような症状が出てくるのか？当院では、それを探索する道具として、提鍼という器具を開発しています。この器具を患部に当て、脈を診ると、はっきりと反応が出ていることが分かるのです。

　手背の親指側と、小指側に虚と実の反応が出ていた。親指側は前に挙げるときに痛む。小指側は後ろに回す時に痛む。さらに手掌の示指側と中指側にも反応が出ていた。この反応は夜中に起きる疼きや痛みに関係している。

　腕の外側にある痛みは、運動制限や痛みに関係することが多く、腕の内側にある反応は、夜間痛や痺れ、疼き、拘縮に関係することが多い。

　５０肩で面白いことは、治療点がすべて反対側にあるということです。右の５０肩に対して、治療点は左の上腕や、左の大腿に治療点があります。なかなか治らない５０肩が、反対側を治療することによってスムーズに治っていきます。

　治療

　右上腕陽１－５Ｌ、右上腕陽５－５Ｋ、右上腕陰３－１Ｋ、右上腕陰１－４Ｌ，を取穴して、接触鍼をして実の反応を取り除き、その後、虚の反応に対して、知熱灸をして補った。

　治療を終わって左腕を上げさせてみると、頭の髪の所まで上がる。わ――、これで今夜から髪が洗えるわ！！ゴムで髪を結ぶこともなんとかできる。良かった、こんなに即効性があるのですね。腕を後ろに回すのもかなり行くようになりました、と言って喜んだ。

　夜中の疼きや痺れ、痛みも治療しておきましたから、今夜はだいぶ痛みが薄らいでくると思いますよ。あら、そーお！！夜中の疼きがなくなると助かるわ！！

　半年も痛みの取れない５０肩が、当院では、５回～８回の治療で治ってしまう。提鍼でしっかりと治療点を確認して治療する、当院独特の治療法が功を奏しているのです。