臨床例

急性蕁麻疹 2017.03.23

臨床例 男性 77歳

 

 昨夜、サーモンの刺身を作ってくれていたので、夕方5時ごろ、おいしく食べた。ところが、8時ごろお風呂に入るときやけに体が痒いので、どうしたのだろうと思って皮膚を見ると、へその周りから腰、太もも、おしり、にかけてあばたのように赤く腫れあがっていた。

 

 その後、痒みは全身に広がり、背中全面、腹全面、陰部、下腿、までも痒くなってきた。その晩は痒くてろくろく寝られなかった。朝になって、かかりつけの鍼灸院に行って診て貰った。

 

診察、急性蕁麻疹は肝経の変動

 

 おそらく刺身が古かったせいでの、食中毒と判断した。毒素を真っ先に感知して、その毒素を中和して排泄するのは肝臓であります。毒素を中和するときに肝臓もその毒素によって多少障害を受けます。

 

 その為、毒素を中和する機能が間に合わなかったとき、肝臓はその毒素を、皮膚表面に排泄することがあります。皮膚が毒素に反応して、皮膚表面で蕁麻疹となって現れます。

 

 治療 肝経の虚実を見極めて、鍼灸をする。

 

 足の拇指内側の肝経に虚と実の反応がはっきりと出ていた。特に足拇指先端の内側に強い反応があった。ここからウエーブで大腿内側に飛び、大腿内側の1-5Lを治療点とした。そこに接触鍼をして実の反応を取り除いた後、残っている虚に対して知熱灸をして補った。

 

 この治療をすると腹や大腿内側、陰部の痒みはどんどん引いていった。
3時間後には赤い腫れもほとんど消えていた。

 

 腰や臀部、大腿後側など背部はまだ全部残っていた。この背部の蕁麻疹に対しては、肝経の子午関係にある、小腸経にはっきりした虚と実の反応が出ていた。

 

 手の小指が小腸経で、その小指外端から、ウエーブで上腕陽1-1Lに飛び、そこが治療点となった。虚と実の反応であるから、接触鍼をして実の反応を取り除きその後、残っている虚に対して、知熱灸をして補った。この治療後、かゆみは急速に減り、赤い腫れも3時間後にはほとんどなくなった。

 

 急性の蕁麻疹で、すぐ治療に来た場合は、このように即効性があります。毒素の排泄を司ってる、肝経の治療を最優先にしたことが、即効性の効果につながりました。

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