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夜泣き(疳の虫) 2016.07.01

夜泣き(疳の虫)

 

 ある日、6カ月の赤ちゃんを抱いたお母さんが来た。疲労困憊して、顔色も悪く、疲れ切っていた。話を聞くと、毎晩、夜泣きが激しく、3回も起きて甲高い声で鳴き、30分ぐらい泣き止まない。

 

 

 その為、夫婦ともに寝不足となっている。旦那は会社に行くため、寝て貰わなくてはならず、赤ちゃんの世話は、奥さんが、頑張ってやっている。しかし、あまりにも毎日のことなので、限界に来ている。藁おもすがる気持ちで鍼灸院にやって来た。

 

 診察

 

 脈を診てどこがどうなって、この夜泣きが起きているのか、診察するのだが、6カ月の赤ちゃんである。手をクニャクニャ動かして脈を見せてくれない。その上、小さな腕で脈が良く分からない。

 

 困った、しばらく頑張ってみたが、どうしてもわからない。どうしょう、困惑して、お母さんの顔を見ると、困った顔をしている。そこで、しっかり診察は出来ないまま、治療に入ることにした。

 

 今までの経験から、夜泣き、疳の虫は、肝実から来ている。肝実と言うのは、肝臓が弱いとか悪いとか、の病的な疾患があるのではなく、薬、食べ物、飲み物、食べ過ぎ、等により肝臓が異常に興奮して、過敏症状(アレルギー)を起こしている状態であります。

 

 その為、夜中の1時から3時ごろまで突発的に、異常興奮が起きて、赤ちゃんの夜泣きになるのです。多分この症状ではないかと推理して治療することにした。診察で分からないからといって、帰って貰うのも、お母さんが可哀想だ。

 

治療

 

 足の太衝穴というツボが、肝実を取り除く特効穴であります。小さな赤ちゃんの足を、鍼先で30回ほどさすった。当院では、鍼を皮膚の中に差し込むのではなく、鍼先で皮膚表面をさする治療をするのです。

 

 赤ちゃんはまったく痛みがないので、平気な顔をしておしゃぶりをしている。
ほんの2分で治療は終わった。困った、もう治療が終わってしまった。こんな簡単な施術では、お金がもらえない。どうしょう、本治法というバランスを取る治療点を追加して治療した。

 

 それでも、全部で6~7分で終わってしまった。仕方がない、手抜きしていると思われたくないが、やるだけのことはやってしまった。お母さん、もう終わりました。お母さん怪訝な顔をしている。ほんの6~7分、チョコチョコと鍼をしただけで終わったことに不満のようだ。

 

 6カ月の赤ちゃん、診察するどころではない。やむを得ず、推定の治療点で処理したが、今のところこれで精いっぱいである。その日は帰って貰い、3日後にもう一度来るように予約して帰って貰った。

 

 3日後、ニコニコして、赤ちゃんを抱いた、お母さんが入って来た。先生、治療した日は、一度も起きなくてスース―寝てくれました。その次の日も1回起きたのですが、すぐに寝てしまいました。私も毎晩、良く寝られるので助かります。お母さんにすっかり信用され、感謝されてしまった。

 

 実はどうなる事か内心、自信と不安が重なってハラハラしていたのだ。お役に立てて良かった。この赤ちゃん、その後、2回の治療で完治している。

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